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秋を刻む「万葉歌碑」

福岡市博物館で好評の内に終了した『鴻臚館発見100年記念特別展「よみがえれ!鴻臚館」』。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、舞鶴公園には鴻臚館と福岡城の二重史跡があり、この鴻臚館の場所が福岡城跡にあったのではないかという決めての一つが、当館の姉妹館である「福岡城むかし探訪館」の裏手にある万葉歌碑の歌です。

今よりは 秋づきぬらし あしひきの

山松かげに ひぐらし鳴きぬ

「今からはもう秋になってしまったらしい。山の松かげでひぐらしが鳴いたから。」という意味です。

鴻臚館は、飛鳥・奈良時代「筑紫館(ちくしのむろつみ)」と呼ばれており、この歌はその時代にこの地に到着した一行の1人が詠まれたものだそうです。

そして、九州帝国大学の中山平次郎博士が、福岡城内に筑紫館があったことを推定した証拠のひとつと言われています。

夏の終り、夕暮れ時の福岡城むかし探訪館周辺では実際に「ひぐらし」の鳴き声が響き、秋の近づきを感じます。

これから紅葉の季節を迎えますが、この歌碑の周りはさまざまな木々がありとても美しい紅葉のグラデーションを見ることが出来ます。

秋の虫たちの合唱を聞きながらの紅葉は、より一層趣を感じると思いますよ。

福岡城跡で紅葉を楽しみ、万葉歌碑を見ていにしえの人たちへと思いをはせるのも、たまにはいいかもしれませんね。